キャリアや人生の大きな方向性を決める際、「ミッション」の存在は欠かせません。ミッションは、自分がどんな人間で、何を大切にし、どのような価値を社会に提供するのかを明確にするものです。私もその重要性を強く感じており、どんなミッションを掲げるべきか試行錯誤を重ねてきました。
この記事では、私がどのようにしてミッションを選ぶに至ったのか、その過程と背景をお伝えしたいと思います。これから同じように、ミッションを定めようとする皆さんにとって少しでも参考になれば嬉しいです。
ミッションとは何か?
まず、ミッションという言葉について振り返ってみましょう。ミッションとは、単なる目標や計画ではなく、自分が生きる上で最も大切にしたい信念や理念のことです。
私はキャリアコンサルタントとして、クライアント一人ひとりが持つ可能性を最大限に引き出すことを仕事としています。そのため、私自身のミッションも、クライアントの人生に影響を与え、「唯一無二の価値」を生かすことに強く結びついています。
ミッションを考え始めたきっかけ
数年前、私は、ある一人のクライアントと出会いました。その方は初めてのセッションの中で、ぽつりとこう言いました。
「私は価値のない人間だと思っています。」
その言葉に、胸が締めつけられるような思いがしました。苦しんでいる目の前のクライアントを、どうにかして支えたい。その一心でセッションを進めていきました。
「自分にも可能性があるんですね。」
セッションの終わり、そう言葉にしたクライアントの表情は劇的に変わっていました。自分の価値を見つけ、主役としての人生を歩むことができると知った表情、目の輝き、発する言葉、そしてオーラまでもが、まるで別人のようでした。正に、一人の人間の人生が変わった瞬間でした。
命を懸けたセッション
このセッションで、私に課せられたことは、「価値がない」と感じている状態から「価値がある」状態への変化と、その可能性を引き出すことでした。それができなければ、命を落とす危険すらある、そんな危機感をも感じました。
人が自分の存在意義を見失うとき、それは自分ではない何者かにならねばという状態に陥っています。そのときにフォーカスすべきは、自分の存在そのものが尊いことにクライアント自身が気付くこと、唯一無二の存在である自分らしさを発見することなのです。
その言わば、第一共同発見者がキャリアコンサルタントであり、キャリアコンサルタント自身も、唯一無二の自分らしさの信者でなければ到底立ち向かうことはできません。そこはスキルや理論よりも、もっと前提の、深い根底部分、唯一無二の存在と存在がぶつかり合う最前線だからです。
ミッション:「唯一無二の自分らしさで、主役の未来に変える。」
試行錯誤ありましたが、この最前線を経験した私は、私の存在意義、役割を確信しました。クライアントが「唯一無二」の存在であることを理解し、発見し、共有する。それができれば、クライアントが自分の人生を主体的に生き、力強く前進する姿を描くことができます。
他の誰かと同じではなく、クライアントも、そしてキャリアコンサルタント自身も、どこまでも「自分らしさ」を大切にすることに徹することが大切。そんな思いから「唯一無二の自分らしさで、主役の未来に変える。」というミッションに決定しました。
なぜ「唯一無二の自分らしさで、主役の未来に変える。」がミッションなのか
最終的に、このミッションに決めた理由は、私自身が大切にしている価値観と一致しているからです。ミッションは私の仕事にとどまらず、私自身の生き方や価値観とも深く結びついています。
唯一無二の自分らしさ:クライアントの持つ個性や強みを尊重し、それを最大限に活かす。自分らしさにこだわり抜くことが、遠回りのようで、突破口になることを私は経験しています。また、私自身も、私の中の「唯一無二」を意識し、こだわり、大切にしています。
主役の未来に変える:セッションを通じて、クライアントの未来が主役となる。過去を変えるのではなく、未来を力強く変えていく力に気付きを与えることが私の使命です。
クライアントとの約束
ミッションを選ぶ過程で、私が最も重視したのは、自分自身の価値観やビジョンに基づいて決めることでした。ミッションは単なる言葉ではなく、自分の存在意義やクライアントへの約束です。
この記事が、あなた自身のミッションを考える際の参考になれば幸いです。