👉【完全オーダーメイド設計の法人研修】組織力最大化プログラムのご提案-社員一人ひとりのキャリア開発から、組織の成長をデザインする-
■ スキル定着の鍵は、演習に“キャリアの文脈”が流れているかどうか
ロジカルシンキングは、教えただけでは使えるようになりません。
特に企業研修では、「演習の質」こそがスキル定着率を左右する核心部分になります。
一般的な研修は、市販教材のケースを使ってロジックツリーやMECEを組み立てます。もちろんこれも悪くはありませんが、どこか“問題処理力の練習”で終わりやすい。
ここにキャリア開発視点を組み込むと、演習そのものが “未来につながる意思決定の練習”へと変わっていきます。
■ STEP1:自分が“担いたい役割”を起点にシナリオをつくる
私は、演習の前に、必ず小さな問いを置きます。
「あなたは仕事でどんな役割を担いたいですか?」
・プロジェクトを前に進める推進役
・後輩を支える育成役
・チーム全体を整える調整役
・顧客価値をつくる提案役
どれも立派な「キャリアの方向」です。
この“役割の宣言”があるだけで、同じ教材でも参加者の思考の深さが変わります。
ロジックを組み立てるというより、ロジックを“役割の実現に使う”という姿勢に切り替わるからです。
■ STEP2:演習題材は“事例”ではなく“想定未来”
私の研修では、参加者の役割に紐づく “想定未来ケース”を使います。
例えば――
後輩育成を軸にしたい人には、「育成シーンでの判断に迷う状況」を。
推進役を目指す人には、「意思決定の優先順位を問われるシーン」を。
顧客価値を生みたい人には、「複数案から最適解を導くシーン」を。
同じロジカルシンキングの技法を使いながらも、題材が変わることで、参加者それぞれの未来が立ち上がる。
この瞬間、技法は単なる知識ではなく、 “役割のための言語”として参加者の中に入ります。
■ STEP3:演習は“最適解探し”ではなく“判断理由の言語化”
ロジカルシンキングの演習では、つい“正解探し”になりがちです。
しかし、実務では正解そのものよりも、
「なぜその判断をしたのか?」
の説明力こそが武器になります。
そのため演習では、
①結論に至る道のり(ロジック)を言語化
②自分の役割とのつながりを言語化
この2つを必ず含めます。
するとおもしろい現象が起きます。
同じケースでも、役割が違うだけで判断基準が変わり、ロジックの形が変わるのです。
これは自分のキャリアの“意思決定軸”を掘り当てる行為であり、非常に強い内省にもなり得ます。
■ STEP4:対話フェーズで“他者のロジック”に触れて視野が広がる
演習の後に、グループで必ずシェアを行います。
ここが研修のハイライトです。
同じケースでも、
推進役の人と、育成役の人と、調整役の人では、
全く違うロジックが立ち上がる。
この違いを目の当たりにした瞬間、参加者はこう気づきます。
「ロジックって“正しい考え方”じゃなく、“立場や役割を言語化する道具なんだ」
演習が“スキル練習”から“自己理解の深化”へと変わるのです。
■ STEP5:明日の仕事に持ち帰る“1つの行動”を決める
応用編でも最後の問いは変わりません。
「明日からの自分のキャリアのどこに接続しますか?」
演習を終えた後のこの問いは、前編よりもさらに強く響きます。
なぜなら演習の中で、すでに“仮の未来”を歩いてみたからです。
参加者はここで、明日の仕事の1アクションを決めます。
小さな行動であっても、その積み重ねがキャリアの方向を少しずつ変えていくのです。
■ 演習が“処理トレーニング”から“意思決定のリハーサル”に変わる
この演習設計の狙いはただ一つです。
ロジカルシンキングを “処理能力”のトレーニングでは終わらせないこと。
参加者が、未来の自分のために意思決定できる力を身につけること。
キャリア開発を軸に置くことで、演習そのものが “未来の行動をつくる場”へと変わります。
これこそ、技法とキャリア開発を統合することの本当の価値です。
■ 組織に浸透するのは「できるようになったスキル」ではなく「変わり始めた意思決定」
組織が本当に変わるのは、研修直後のテスト結果ではありません。
日々の意思決定が少しずつ変わったときです。
ロジックの使い方が変わり、判断基準が言語化され、役割意識が明確になる。
この一つひとつが、組織文化を静かに、しかし確実に変えていきます。
【研修のご相談=構想段階での壁打ちとしての対話】
ロジカルシンキング研修の演習設計やキャリア開発研修との統合、社員の意思決定力を高めるプログラムなど、法人向けのカスタマイズ型研修を提供しています。
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