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「そんな時代が来るとは思わなかった」──一人ひとりの社員の自己実現を会社が支援

2025.6.9 インサイド・アウト

★★★『唯一無二の自分を極める。』自己実現キャリアブログ for Business★★★

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はじめに──「そんな時代が来るとは思わなかった」

「社員の自己実現を支援するなんて、会社がやることじゃない」

そう考えられていた時代が、確かに存在しました。働くとは「我慢」や「忠誠」の対価として給与を得るもの。社員は「人生」を会社に預ける──そんな価値観が主流だったのです。

しかし今、“会社が社員一人ひとりの自己実現を支援する”という姿勢こそが、組織の力を最大化し、持続的な成長を可能にする戦略へと変化しています。

なぜか?それはもはや「時代の要請」だからです。

  • 人口減少が加速し、人手不足倒産が現実のものになっている
  • 働き手の価値観が多様化し、「意味」や「成長」を重視する傾向が顕著になっている
  • SNS時代において、企業の“内側の在り方”がブランドそのものとして評価されるようになっている

つまり、社員の“内なる充足”こそが、組織の外に向けた信頼と魅力をつくる時代が、確実に到来しているのです。

インサイド・アウト──「人を活かす」とは、「人が自分を活かせる場をつくる」こと

インサイド・アウトの観点では、社員一人ひとりが“自らの内側にある可能性”と向き合い、それを外に向けて発揮できる環境を整えることが、組織にとっての本質的な「人材活用」です。

  • モチベーションを高めようとする前に、「内発的動機」が何かを対話する
  • スキルを伸ばす前に、「どんな自分でありたいか」を問う
  • 育成の成果を急ぐより、「その人の人生にとって、この会社がどう意味を持つか」を一緒に考える

このようなアプローチは一見、遠回りに見えるかもしれません。 しかし、“人が自分らしく働ける場”を整えることこそ、組織が真に強くなるための最短ルートなのです。

自己実現と企業成長が交差する場所をつくる

企業が「自己実現を支援する」とは、単に福利厚生や自由な働き方を提供することではありません。 それは、社員の人生と企業のビジョンが“交差する場所”を意図的に設計することです。

以下の3つの視点が、その設計における鍵となります。

1. 「何者として働きたいか」を問い直す機会

仕事の役割・等級・職務分掌だけではなく、 「どんな自分として、この仕事に向き合いたいのか」 を対話できる場を設けること。

この問いは、自己理解を深めると同時に、仕事に“魂”を取り戻します。

2. 会社のビジョンと、個人の夢をつなぐストーリー設計

会社が掲げる未来像が、個人のキャリアにどうつながるのか──。 その接点を見出すために、

  • 社員とともにミッションを語り直す
  • 個人のWillと企業のWhy/Whereを重ね合わせる

という“ストーリーを描き合う場”が不可欠です。

3. 自己実現の障壁を取り除く仕組み

やりたいことがあっても、日常業務に追われたり、上司の理解が得られなかったりして、それが実現しないことは多々あります。

だからこそ、

  • 週1時間でも「内省と対話」に充てる時間を制度化する
  • 職種・職階を超えてメンターにアクセスできる
  • 社内で「自分らしい挑戦」が歓迎される風土を育てる

といった仕組みと文化の両輪で、自己実現を“阻むもの”を減らすことが、支援の本質なのです。

人手不足倒産という現実──今こそインサイド・アウトの出番

中小企業を中心に、人手不足倒産が年々増加しています。 待遇を上げるだけでは採用も定着も難しく、単なる研修では人が育たない。

そんな時代において、社員が「ここで働きたい」「ここで生きたい」と感じられる場をつくることが、最大のリテンション戦略です。

つまり、社員の“人生の意味”と“働く意味”が重なった瞬間に、人は離れず、輝き、貢献する。

これは絵空事ではなく、インサイド・アウトを実践する多くの組織で現実となっているところです。

おわりに──社員の人生を支援する会社が、社会に支持される時代

これからの時代、会社の強さは、

社員の自己実現を、どれだけ本気で支援できるか

にかかっていると言えます。

それは甘やかすことでも、迎合することでもありません。 社員の内面に敬意を払い、その可能性を信じ抜く「会社のあり方」です。

人を“管理する”から、“共に生きる”へ。

この思想こそ、インサイド・アウトの核であり、 組織の内側にある“志”が、やがて外へと響き渡る時代の経営戦略です。

社員の自己実現に本気で向き合うこと──。 それこそが、人口減少時代に生きなければならない私たちに求められている最も根源的で、最も確かな組織力最大化の道なのです。