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マネジメント研修×キャリア開発研修で“対話力”が変わる──“内省”を起点にしたマネジメント力の底上げ

2025.6.1 キャリア開発

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■はじめに

近年、多くの企業が「マネジメント力の底上げ」を経営課題として掲げています。働き方が多様化し、社員の価値観も多元化するなかで、従来の「指示・命令型」マネジメントは限界を迎えつつあります。これからのマネージャーに求められるのは、一人ひとりと丁寧に向き合い、信頼関係を築きながら自律と成長を支援できる“対話力”です。

では、その対話力はどのようにすれば高められるのでしょうか。その鍵となるのが、「内省」を軸にしたキャリア開発の視点です。本記事では、マネジメント研修とキャリア開発研修の組み合わせがもたらす変化と可能性について、私の専門的視点からお伝えします。

■なぜ、対話力が求められるのか

VUCA時代と呼ばれる現代では、企業が予測不能な変化に迅速に対応しながらも、社員一人ひとりのエンゲージメントと創造性を引き出す必要があります。そこで重要になるのが、管理職が“聴き”、“問い”、“引き出す”力──すなわち対話力です。

しかし、マネジメント研修でコミュニケーション技法や1on1の進め方を学んでも、表層的なテクニックだけでは実践に繋がりません。なぜなら、対話には“在り方”が滲み出るからです。上司自身が「自分はどうありたいのか」「どのような価値観で人と関わっているのか」という内省なしには、心からの対話は成立しないのです。

■キャリア開発研修が“在り方”を問う

キャリア開発研修では、参加者が自身の価値観や強み、これまでの経験の意味づけを丁寧に深掘りしていきます。そこでは、「私は何を大切にして働いてきたのか」「どのように成長してきたのか」といった問いに向き合う時間が確保されます。

マネージャー層にこの機会を提供すると、自らのリーダーシップスタイルや組織で果たすべき役割への解像度が一気に高まります。すると、「こうあるべき」から、「自分はどうありたいか」へと視点が変化し、メンバーとの関係性も大きく変わっていきます。

■マネジメント研修との相乗効果

たとえば、1on1の研修で「傾聴スキル」や「承認の言葉」が紹介されたとしても、表面的に真似するだけでは相手には響きません。ところが、キャリア開発研修で自己理解が進み、マネージャー自身が「部下の人生にどう関わりたいか」という軸を持った上で1on1に臨むと、その言葉には“本気”が宿ります

本気の対話は、必ず相手に伝わります。キャリア観が異なるメンバーとも腹を割って話せるようになり、エンゲージメントが自然と高まっていきます。このように、マネジメント研修とキャリア開発研修を組み合わせることで、“技術”と“在り方”が繋がり、本質的なマネジメント力の底上げが可能になるのです。

■組織に広がる“対話の文化”

個々のマネージャーの対話力が高まると、それはやがて組織文化にも波及していきます。会議では「正解を探す議論」から、「問いを共有する対話」へ。チーム内では「指示待ち」から「主体的な提案と共創」へ。内省と対話の文化は、組織の創造性と変化対応力を劇的に高めます。

また、管理職が自らキャリアを語ることが、ロールモデルにもなります。「こうでなければならない」から、「こうありたい」を考えられる組織へと変化していくのです。

■経営戦略としての位置づけ

従来、キャリア開発は“個人の問題”として扱われがちでした。しかし今、人的資本経営への関心が高まる中で、一人ひとりが「自分のキャリアを語れる」ことは、組織の競争力そのものになりつつあります。

特に管理職層においては、自己理解と対話力の強化が、離職防止や心理的安全性の向上、イノベーションの促進に直結します。だからこそ、マネジメント力強化の文脈にキャリア開発を組み込むことは、“人的資本の最大化”という視点からも合理的であり、極めて戦略的な選択です。

■一緒により良き世界を創造しましょう

私は、組織における研修の本質的な目的は「一人ひとりが自分らしく力を発揮できる環境をつくること」だと考えています。そしてその起点は、マネージャーが自分自身を理解し、対話力をもって人と関わることにあります。

キャリア開発研修は、単なる自己理解のための研修ではありません。組織を変える力を持つ、“内省と再接続”のための場です。

一人でも多くのマネージャーが、「自分らしいリーダーシップ」を育み、部下と本気で向き合えるようになること。そこから、対話と共創を軸としたしなやかで強い組織が生まれることを、願っています。

一緒に、より良き世界を創造しましょう。