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ウェルビーイング理論から学ぶ、組織力最大化への道

2025.3.19 組織力最大化への知のストック

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テーマ設定:ウェルビーイングと組織力の関係

近年、「ウェルビーイング(Well-being)」という概念が、個人の幸福だけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にも深く関係することが明らかになってきました。ウェルビーイングとは、単なる幸福感にとどまらず、身体的・精神的・社会的な健康が統合された持続的な良好な状態を指します。

企業において、従業員のウェルビーイングが向上すると、モチベーション、生産性、創造性、エンゲージメントが高まり、結果として組織の競争力が向上します。本記事では、ウェルビーイング理論を概観し、それを組織の力へと変換する方法について掘り下げていきます。

ウェルビーイング理論の概観

ウェルビーイング理論は多くの心理学者・経済学者・組織論研究者によって発展してきました。その中でも、マーティン・セリグマンの「PERMAモデル」や、アマルティア・センの「ケイパビリティ・アプローチ」は、組織におけるウェルビーイングを考える上で重要な視点を提供します。

(1)PERMAモデル(セリグマン)

ポジティブ心理学の第一人者であるマーティン・セリグマンは、ウェルビーイングを構成する5つの要素として「PERMAモデル」を提唱しました。

  • P(Positive Emotion:ポジティブ感情)
    喜びや感謝、希望といったポジティブな感情を持つことが、個人の幸福度を高める要因となります。
  • E(Engagement:没頭)
    自分の仕事や活動に没頭し、フロー状態を経験することが充実感を生みます。
  • R(Relationships:良好な人間関係)
    人とのつながりは幸福感の基盤であり、心理的安全性の向上にも寄与します。
  • M(Meaning:意味)
    仕事や人生において「自分の存在意義」を感じることが、長期的なウェルビーイングの向上につながります。
  • A(Accomplishment:達成)
    目標を持ち、それを達成することが、自己効力感を高め、組織においても成果を促進します。

(2) ケイパビリティ・アプローチ(アマルティア・セン)

ノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・センは、「個人が持つ潜在能力(ケイパビリティ)」に着目し、幸福は単なる所得や資源の多寡ではなく、「選択の自由の拡張」によって高まると説きました。これは、企業においても重要な示唆を与えます。すなわち、従業員が自律的に成長し、自分の可能性を最大限発揮できる環境を整えることが、組織のウェルビーイング向上に直結するのです。

(3) 自己決定理論(デシ&ライアン)

デシ&ライアンの自己決定理論では、人間の内発的動機付けを高める3つの要素として、以下が挙げられています。

  • 自律性(Autonomy):自らの意思で選択できる自由度があること
  • 有能感(Competence):自分のスキルを発揮し、成長を実感できること
  • 関係性(Relatedness):他者とのつながりを持ち、社会の一員としての役割を感じること

これらの理論は、それぞれ異なる視点からウェルビーイングを捉えていますが、共通するのは「個人の幸福を最大化することで、組織全体の力も高まる」という考え方です。

組織力最大化への実践・応用

ウェルビーイングを組織レベルで最大化するためには、単に福利厚生を充実させるだけでは不十分です。企業文化、マネジメントスタイル、人事制度などを包括的に見直し、以下のような取り組みを進める必要があります。

(1) 心理的安全性の確保

組織のウェルビーイングを高めるためには、従業員が自由に意見を言える環境が不可欠です。エドモンドソンの心理的安全性の概念に基づき、「挑戦を奨励する文化」「失敗を責めない風土」「上司の傾聴姿勢」を整えることが重要です。

(2) 意味のある仕事を提供する

単なるタスクの遂行ではなく、仕事の意義を感じられるような目標設定を行うことが求められます。組織のミッション・ビジョンと個人の価値観を一致させる「パーパス・ドリブン経営」の視点が有効です。

(3) キャリアの自律性を支援する

従業員が自身のキャリアを自律的に設計できる仕組み(キャリア開発プログラム、ジョブクラフティングの促進)を導入することで、ウェルビーイングと組織の成長を両立させることができます。

(4) インクルーシブなリーダーシップの実践

ダイバーシティ&インクルージョンの視点を取り入れ、多様な価値観を尊重するリーダーシップが求められます。リーダー自身がウェルビーイングを意識し、従業員の幸福を考えた意思決定を行うことが、持続的な組織の成長につながります。

ウェルビーイング的組織力最大化:「誰もが唯一無二の主役を生きる」ことができる組織こそ、最大の力を発揮できる組織

ウェルビーイング理論を組織に適用することは、一時的な流行ではなく、企業の長期的な競争力を高める本質的な戦略です。

組織において、単なる利益追求ではなく、「従業員の幸福」を本気で考えることが、結果として生産性の向上、創造性の開花、離職率の低下をもたらします。そのためには、PERMAモデル、ケイパビリティ・アプローチ、自己決定理論といった複数の理論を統合的に理解し、実践に落とし込むことが求められます。

「誰もが唯一無二の主役を生きる」ことができる組織こそ、最大の力を発揮できる組織です。ウェルビーイングを軸にした経営を実践し、持続可能な成長を実現していきましょう。

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