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エリク・エリクソンから学ぶ自己実現キャリア——「アイデンティティを確立し、唯一無二のキャリアを築く」

2025.3.5 自己実現キャリアを築くための知のストック

★★★自己実現を応援するキャリアブログ『唯一無二の自分を極める。』★★★

「アイデンティティとは、自分が何者であり、どこへ向かうのかを理解することだ。」 ——エリク・H・エリクソン

エリク・H・エリクソンは、発達心理学の分野で重要な理論を築いた心理学者であり、特に「アイデンティティ発達」の概念を提唱したことで知られています。彼は、人間の成長を「ライフサイクルの発達段階」として捉え、人生を通じた自己形成のプロセスを解明しました。

キャリアにおいても、「自分が何者であり、どのように生きるべきか」を考えることは極めて重要です。本記事では、エリクソンの「アイデンティティ発達論」をもとに、自己実現キャリアを築くためのヒントを探ります。

理論・概念の解説(キャリアに直結する部分)

エリクソンの理論の中で、特にキャリア形成において重要なポイントを3つ紹介します。

1. 「アイデンティティ vs 役割の混乱」——キャリア選択の核心

エリクソンは、「青年期(12〜20歳頃)」をアイデンティティ確立の最も重要な時期と位置づけました。この時期には、「自分は何者なのか?」「どんな仕事をするべきか?」といった問いと向き合う必要があります。

しかし、これは青年期に限った話ではなく、大人になっても転職やキャリアの転換期には「自分のアイデンティティが揺らぐ」経験をするものです。エリクソンの理論では、この「アイデンティティの探求」が不十分だと「役割の混乱(Role Confusion)」が生じ、キャリア迷子になりやすいとされています。

キャリアへの応用例

  • 「本当にやりたい仕事は何か?」を考える習慣を持つ
  • 仕事を単なる収入源ではなく、「自己表現の手段」と捉え直す
  • もし今の仕事に違和感があるなら、「アイデンティティの再構築」の時期だと認識する

2. 「生涯を通じたアイデンティティの発達」——キャリアは一度決めたら終わりではない

エリクソンは、アイデンティティは青年期だけでなく、生涯を通じて発達し続けると考えました。彼の「ライフサイクル理論」では、人はそれぞれの人生の段階で異なる課題に直面し、それを乗り越えることで成長していきます。

特に「中年期(40〜65歳)」では「世代性 vs 停滞(Generativity vs. Stagnation)」の課題に向き合うとされ、キャリアの中でも「社会にどのように貢献できるか?」が重要になります。ここで成長できないと、単なるルーチンワークに閉じこもり、停滞感を抱くことになります。

キャリアへの応用例

  • 「今のキャリアのままで、10年後も成長を感じられるか?」と自問する
  • 新しいスキルや知識を学び続けることで、自分自身の成長を促す
  • 経験を積んだ後は、次世代への貢献を考える

3. 「アイデンティティの再構築」——キャリアの転機にどう対応するか?

エリクソンの理論では、「アイデンティティは一度確立して終わりではなく、人生の中で何度も再構築されるもの」とされています。例えば、転職や起業など、キャリアの転機においては「これまでのアイデンティティが崩れ、新たな自分を見つけるプロセス」が求められます。

このとき、「変化を恐れてアイデンティティの再構築を避ける」と、現状維持のまま停滞してしまう可能性があります。逆に、「柔軟にアイデンティティを更新し、新しい役割を受け入れる」ことで、唯一無二のキャリアを築くことができます。

キャリアへの応用例

  • 「今のキャリアの延長線上に、自分の理想の未来があるか?」と考える
  • 新しい役割やポジションに対して、アイデンティティの変化を前向きに受け入れる
  • 自分の過去の経験を棚卸しし、新しいキャリア戦略を組み立てる

現代のキャリアへの応用・実践例

1. 「自分のキャリアアイデンティティ」を確立する

  • 強み・価値観・やりがいを明確にする(自己分析を深める)
  • 「この仕事は自分に合っているか?」を定期的に見直す

2. ライフステージごとに「キャリアの軌道修正」を行う

  • 20代:試行錯誤しながらアイデンティティを固める(さまざまな経験を積む)
  • 30代〜40代:アイデンティティを社会的な貢献と結びつける(専門性を深める)
  • 50代以降:次世代に知見を伝えながら、新たな役割を見出す(メンタリングや新しい挑戦)

3. キャリアの転機を「チャンス」と捉える

  • 転職やキャリアチェンジの際に、「これまでの経験をどう活かすか?」を考える
  • 変化に対して「柔軟なアイデンティティの再構築」を意識する

エリクソン的キャリア戦略

エリクソンのアイデンティティ理論は、「キャリアは生涯を通じて変化し続けるもの」であり、「どの段階でも自己を見つめ直し、成長することができる」ことを教えてくれます。

あなたのキャリアアイデンティティは明確ですか?
今の仕事は「本当の自分」に合っていますか?
変化の中で、自分のアイデンティティをどう更新しますか?

キャリアは、一度決めたら終わりではなく、生涯を通じて築き上げていくものです。唯一無二の自分らしさを見つけ、自己実現キャリアを歩んでいきましょう!

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